2011年は辛卯(かのと・う)という干支です。干支というと「うさぎ年」などと十二支の部分だけ着目されますが、十干十二支と言って10種類の干と12種類の支が組み合わさって六十種類の干支で構成されているのです。60種類が一巡すると還暦となります。
さて、十二支は馴染みがありますので、来年の卯年というのはどんな意味があるのでしょうか?うさぎは普通漢字で兎と書きます。が、干支の場合は「卯」で「うさぎ」です。
干支は古代中国で時間や日付を表すために使われていました。十干十二支は木星の運行を元に作られていたようです。その後、陰陽五行の考えと組み合わさり、干支に意味が出てきました。
農業を行う上で暦を知ることは大変重要です。太陰暦は月の満ち欠けを基本としていますが、春夏秋冬を知ることが出来ません。そのために、大変苦労して1年を割り出していました。
種を撒く時期を知り、収穫の時を知るのは一見簡単のようですが、感ではなく確実に分かれば、より効率的に行え、生産量にも影響が出てきます。もちろん他の技術革新(農機具の発達など)も含めて農業生産が効率化されると、余暇が生まれます。この余暇が生まれることにより、文化や新しい産業が発達したといわれています。
干支はこのような発展のため、農業と結び付いています。植物の生長と関連があったりするのです。さて、卯というのは、両手で障害を押し上げている形を表した象形文字で、植物が茂り始めている様をあらわしています。
十二支全ての解説は書籍「にほんのお守り」でイラスト付きで解説されていますので、ぜひご参考にして下さい。
十干の「辛」は「かのと」「しん」と読み、8番目のもので、陰陽五行では陰の金とされています。「しん」というのは「新」と同じで新しく生まれる為にきれいにしていることを意味しています。植物の種が出来る前の段階で受粉しているような段階です。
昔の人はこのような干支の意味から、翌年の運勢を占っていました。