参拝時の服装

風水や占いやパワースポットのブームで、新年でなくとも神社へ参拝する人が増えてきたそうです。今回は神社に行く時に注意しておきたいことを説明したいと思います。

神社は神様が宿る場所ですので、観光気分で参拝するのは避けたいのですが、暑い夏ですから、服装も薄手になります。しかし、忘れてはならないのは、就職の面接の時などでは、サンダルにワンピースという服装で挑まないようにしたいですね。相手に対して失礼のない格好が、神社参拝にはあるという事です。

もちろんフォーマルであれば良いのですが、まずは間違いやすい避けたい格好を挙げて見たいと思います。

・ジーンズ
ジーンズは作業服と言うのが、本来の用途ですので、いくらオシャレでも、そんな格好で神様の前に進むのは失礼なのです。

・肩の出た服(キャミソール、カットソーなど)

・華美な服装、セクシーな服装

・サンダルなど

・学生でしたら学校の制服は問題ありません。
・会社の制服の場合、作業着の場合は避けた方が良いでしょう。団体で参拝する場合は、代表者(もしくは数人の幹部)のみ正装と言うことも有ります。

大体常識の範囲内でOKと思われますが、あえて参拝に行かれるのでしたら、普段着ではないことが良いと思います。伊勢神宮の崇敬会の規則には、「男性は必ず上衣(ジャケット)・ネクタイを着け、女性は不敬にわたらない服装」で参拝するように注意書きがあります。男性であれば、スーツでよいでしょう。女性はそれ相当の服装であることを考えて下さい。

日本も洋服で暮らしている人が殆どですから、西洋のドレスコードに準じているようです。しかし、日本独特なものもあり、気になる場合があります。例えば、ボタン。日本ではボタンは、留め具として捉えられ、全て留めるのが良いように思われているようです。西洋では、ボタンは飾りから発展してきているので、全て留めたらダサイ感じがします。(通常、3つボタンの場合は真ん中、2つボタンの場合は上のみ留めます。)

日本で黒のスーツ(ブラックスーツ)は礼服(冠婚葬祭で使える)として扱われますが、欧米ではタダのビジネススーツです。西洋でスーツの場合、紺やチャコールグレー(ダークスーツ)が略礼装とされます。

このような違いはありますが、神社などのお祭り(式典)に参加される場合は、皆さんに合わせたりするのが良いでしょう。私も祭典出席の際は、ボタンを全て止めるように心がけています。(たまに、留めていないと年配者に注意されます。)

では和装はどうでしょうか?明治以降は紋付羽織袴(もんつきはおりはかま)が最高の正装とされています。本来は紋付羽織袴でさえ略式のもので、洋装の燕尾服(ブラックタイ)以下のモーニングコート(第二礼服)と同等とされています。着物は神社に行くのにふさわしい気がしますが、正装と言われるのは、男女ともに紋の付いているものになります。また、神事では雪駄は鼻緒が白のもの、足袋は白のものを着用します。

夏の神社のお祭りで、浴衣姿はとても粋に見えますが、浴衣は和装の中で最も略式のものですから、礼儀正しいスタイルではありません。とは言っても、現在では伝統的な衣装を着ることもなかなかありませんし、清楚で清潔で品のあるものでしたら、縁日の出店を散策したり、その際の参拝なら良いのではないでしょうか?

氏神様への日々の参拝などで、そこまで服装にこだわらなくても良いでしょうが、正式参拝、ご祈祷、式典への出席の時など、ここぞという時には服装にも気を遣っていただければと思います。